コラム

コラム2017年09月「認知症予防とヨガ」

先日、メディカルサポートヨガ@北海道が主催するヨガ教室で、ミニ講座を行ってきました。テーマは「認知症予防のために日常からできること」です。

世界的にも認知症予防への関心が高まり、昨今研究が進んでいますが、一番の予防法は「身体運動」といわれています。運動を行うことで脳の血流が増加し、インスリン作用が十分発揮されるといわれています。また、神経栄養因子が増加しシナプスの増加や脳容量の増加を介して認知機能の向上がもたらされるといわれています。他には、睡眠状態の向上や疲労感の解消、身体機能の向上が活動性への向上へとつながり、うつ症状の解消や社会的ネットワークが促進されることにより、認知機能向上につながると考えられています。

ヨガも認知症の予防効果があるとアメリカでは多数の研究がなされていますが、今回私もヨガを体験させて頂きました。

認知症予防とヨガ
普段使用していない筋肉を伸ばすのはとても気持ちが良いです。

認知症予防とヨガ

このように普段使用していない筋肉や筋を動かすことは、神経回路を経由して脳に刺激を与えると言われています。 また、ヨガは身体動作と呼吸を同時に行いますが、こうした複数の動作に対して意識を集中させることは、脳を活性化させて記憶領域を増加させるといわれています。

筋力や呼吸器・循環器機能のように、認知機能も加齢と共に低下します。老化の順番はからだ→こころ→あたまとも言われています。自分のからだとこころは生きていく上で最も大切なものの一つでありながら、私達は疎かにしてしまいがちです。

皆様は、ご自分の健康のためにどのくらい時間を使っていますか?どのくらいお金を使っていますか?どのくらい努力していますか?自分に無理のない範囲でできる運動から始めていきましょう!そういう私も、最近ジムに通い始めました♪

            

(文:認知症疾患医療センター 老人看護専門看護師 澤田 萌)

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