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コラム
コラム2015年11月「11月の作詞 僕はアカシア」
僕はアカシア
今も思い出す あの日笑顔で門をくぐってきた君
まばゆさにくるまれながら いつも一番乗り
いつからかわざとチャイムが鳴り終わるのを待っていたね
落し物探すみたいに つま先ばかり見つめて
僕に足があったら 君と一緒に歩いて
大地の裏側にだって行けるのにな
一人帰っていく君 黙って見送る
佇んでいるだけの僕はアカシア
今も思い出す あの日僕に寄りかかってくれた君
振るえる背中を預けて 秘密の待ち合わせ
いつの間に日が暮れて 君は泣き出していたね
役立たずの僕のことを 何度も何度も叩いた
僕に腕があったら 君をそっと抱きしめて
星座の悪魔からだって守るのにな
誰にも言えないこと 黙って聞いてる
佇んでいるだけの僕はアカシア
僕に口があったら 君に謝りたい
本当はアカシアじゃなくてニセアカシアなんだ
もうここに来ない君 笑っててと願い
佇んでいるだけの僕はアカシア
(written by 福場将太)