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コラム
コラム2022年04月「10ページ」
江別すずらん病院が開院し、『医療法人 風のすずらん会』が動き出したのが2012年の4月。毎年新年度の始まりに前年度を振り返ってきたこの航海日誌もついに10ページ目を綴るに至った。今1ページ目を読み返すと、新しい病院で右往左往しながら診療を軌道に乗せていったあの頃が本当に懐かしい。
思えば色々なことがあった。江別すずらん病院は、診察室・会議室・エレベーターと増築工事が毎年のように行なわれ、デイケア棟、保育園、そしてグループホームが新設された。記念講演会や夏祭りも毎年の恒例となり街のみなさんと交流した。駅から歩いて3分の精神病院は、少しずつ大地に根を下ろしていったのである。
そして忘れてはいけないのがサテライトクリニックの存在。美唄すずらんクリニックは二度の移転をしながらデイケアと訪問看護を展開、新たに就労支援や依存症回復のグループ療法を立ち上げた。北広島メンタルクリニックも移転して施設を拡充、認知症デイケアを開始し講演・相談活動を積極的にくり広げた。そして遠く福岡の地では思春期治療に特化したメンタルクリニックアイリスが第3のサテライトとして開院した。いずれもそれぞれの地域に求められる医療を追究し続けている。
そんなわけで現在1艇の母船と3隻の船で海原を渡っている我が法人。新たに乗船するクルーを迎えながら、下船するクルーに手を振りながら、色々な波を超えてきた。今も新型コロナという長く大きな波に揺られているが、転覆せずに航海を続けられている。
その秘訣は理事長先生が掲げておられる「常に変化し続ける姿勢」。変化のためには動乱が必要、あえて船内を掻き乱すことで船体はしなやかに、時にいびつに、強くたくましくトランスフォームしていくのだ。
11年目の海にはどんな景色が広がっているのだろう。どんな嵐が待ち受けているのだろう。そして船内ではまたどんな動乱が巻き起こるのだろう。これからも楽ではないけど楽しい船旅を愛し続けられたらいいなと思う。
まずは10年。お疲れ様、そしてありがとう!
10周年を記念しての書籍も発刊されるので乞うご期待!
(文:クルー)