デイケア食堂日誌

2012年03月番外編『ひな祭りはおふくろの味』

 3月3日のデイケア食堂のメニューは桃の節句にちなんでちらし寿司であった。いつもならここでそれを紹介するのだが、今回は少し趣向を変えてみよう。  私は1人暮らしであるが時々やさしい職員さんのおかげで家庭の味を楽しませてもらっている。入職当時から仲良くしてくれている男性事務員(ここでは仮にミスターとしておこう)のお母さんが料理が大好きとのことで、よく私に差し入れをくれるのだ。今夜もミスターから電話が入り「お母さんがちらし寿司を作ったので持っていきます」とのこと。わくわくしながら待っているといつものように申し訳ないぐらいゴージャスな差し入れが届いた。ちらし寿司だけではなくソバとおかずまで添えられている。ミスターは「気にしないでください、いつものように味は保障しませんから」と笑っていたが毎回最高の味を楽しませてくれる。こんなに惜し気もなく、とてもありがたい。このお母さんはカステラなどを焼くのも得意でそれが配布されると職場ではいつも大好評だ。お母さん、いつも本当にごちそうさまです。

・・というわけで今回はデイケア食堂でもなんでもなかったが、毎日食堂の料理を楽しみにしているデイケアメンバーのみなさんの気持ちが分かったような、そんな幸せな夜でした。私が生き延びていられるのはミスターとその家族のやさしさのおかげなのです。本当にありがとうございます。

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