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コラム
2008年1月『あけましてありがとう』
早いもので2008年、平成でいうと二十年である。またこうして新しい年が明けたわけだが、みなさんにとっても昨年はどのような一年だっただろうか?
もちろん人生が好転した記念すべき年だった人もいれば、その逆だった人もいるだろう。思えばいくつもの悲しい出来事が年始から年末まで報道され、私たちはそれらをちゃんと受けとめることはおろか記憶に留めることもままならないうちに一年が過ぎてしまったように思う。そして当然ながら、報道されない悲しみもたくさん日本中に生まれたのだろう。
だから毎年、年が明ける瞬間にはまたこうして無事に新年を迎えられたことを幸せに思う。家族、友人、職場の仲間たち……自分にとって大切な人たちが無事にそこにいてくれることをありがたく思う。
そして……残念ながらこの時間もきっと永遠ではないんだろうな、と。
自分や、自分の大切な人たちがみんな病気も怪我もなく、天災や事故、事件に巻き込まれることもなく、健康に天寿を全うするなんてことは、残念ながらありえない。もしそんなことがあったとすれば、それこそ奇跡だ。
悲劇は必然的に起こる。しかしそれがいつ誰に起こるのかはわからない。今年かもしれないし、何十年も先かもしれない。自分かもしれないし、自分の大切な人かもしれない。
だからこそ、今を大事に生きなくてはいけないのだろう。この当たり前の幸せが、いつか当たり前でなくなるその日まで、一日一日を精一杯抱きしめながら。もちろん、出来ることなら何の悲劇も起こらないことを祈って……。
さて、2008年はどんな年になるだろう。きっとまた、いくつもの喜びと悲しみが生まれるのだろうけど、なるべくなら穏やかで、喜びの多い一年でありますように。
いつ誰に何が起こるかわからないぞ!
大切な人たちがそばにいるうちに、ほら、何か言わなくちゃ。何かしなくちゃ。
……なんて思っていても、なかなか難しいですね。
だからせめて、この言葉で伝えよう。お互い新しい年に生きている喜び、毎日の感謝、そして一緒にいられる時間がいつまでも続くように願いをこめて。
「あけましておめでとう、今年もよろしく!」