旧美唄病院コラム
2011年4月『その国の名は』
学生時代、そんなに得意ではなかった世界史の授業の中で妙に心魅かれた国がある。その国の名はヒッタイト。紀元前14世紀、今でいうところのトルコあたりにあったとされる小アジアの帝国だ。もとは小国であったヒッタイトは次第にその領土を拡大し、一時はあの大国エジプトとオリエントを二分するまでの存在となった。 まあ比較するのもおかしな話だが我らが医療法人倫生会もここ最近とても大きな変化をとげようとしている。かつては美唄の山奥の一病院であったが、今や駅前にクリニックを出したりl北広島のクリニックも仲間になったり、来年にはその全てを統括する新病院が江別に完成しようとしている。もちろん大きくなればいいってものではないし、まだまだ乗り越えなければならない問題は山積みだ。それでも今倫生会は未来への期待に満ちている。
そんな希望の香りに誘われてか、今年は各部署にたくさんの新人が訪れた。そして4月27日美唄ホテルスエヒロにて新入職員歓迎会が盛大に催された。出席者は90人をこえ、新人も古株も心行くまで料理と会話を楽しんだ。来月オープン予定の新・美唄メンタルクリニックや今年から仲間になった北広島メンタルクリニックそして江別新病院の建設工事の様子などが次々とスライドで紹介され、まさにその夜は歴史と未来の接続点であったように思う。
ヒッタイトが大きくなれた一因は、青銅器しかない時代に鉄を保有していたからだと言われている。ヒッタイトに鉄があったように、倫生会には何があるだろう。私たちの武器はなんだろうか、20人以上の新入職員の挨拶を聞きながら私はそんなことを考えていた。
・・・いってみようか。私達の行けるところまで。