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デイケア食堂日誌
2020年12月『再興の贅沢』
当クリニックの魅力の一つは食堂があること。そのためデイケアに通っている患者さんたちも、働いているスタッフたちも、毎日出来立てのごはんを食べることができる。このごはんがあるから頑張れるといっても全く過言ではない。
ところがどっこい今年はコロナの情勢。一時期はデイケア自体を中止したし、再開後もこれまでのようにワイワイガヤガヤと食事するわけにもいかない。対面しないように座り、通夜のように黙って食べなくてはならなかった。
それでも食事が心の拠り所であることに変わりはない。むしろ日常の楽しみが減り、休日の外食もできなくなった分、余計に楽しみになっている。午前の診療が終わり、患者さんたちのお食事タイムも終わって、「先生、ごはんです」と看護師さんに呼んでもらう瞬間はまさに至福である。
離れて座りながらではあるが、最近はスタッフともそこでまた談笑できるようになった。予断を許さない情勢ではあるが、やはり食事を共にしながら言葉を交わすことは人間にとって必要な営みである。忘年会も新年会もできないが、せめてこの日常の語らいは大切にしたい。
ちなみに江別の本院では、これまでのビュッフェスタイルがとれないため職員給食は配送弁当になっているが、こちらは一食ずつ配膳してくれるので変わらず出来立てのごはんを提供してもらえている。最高の贅沢だ。
こんなにおいしいごはんを一年間作り続けてくれた食堂スタッフに心から感謝を伝えたい。
(文:福場将太)