旧美唄病院コラム
2009年6月(栄養管理室)『夏の水分補給』
6月に入り、暖かく過ごしやすい日が続いていますね。
これから夏本番! 暑い暑い夏がやって来ます。夏は海に山に! と楽しい事がいっぱいです。また、夏には喉ごし爽やかな冷たい飲み物や、ざるそば、冷奴、スイカなど楽しみな食べ物がたくさんあります。当院では今日も、患者様に美味しく・栄養バランスの良い食事を提供するために調理員さん達が汗を流しながら働いてくれています。
日常生活の中でも汗をかく機会が増えますので、脱水症状や夏バテを予防するためにも、こまめに水分補給をしましょう。
しかし、暑いから・汗をかいたからといって冷たい飲み物・食べ物ばかり食べていると、体によくありません。体の中が冷えると血液の循環が悪くなり体調を崩しやすくなります。冷たい飲み物を「おいしい」と喜んでいるのは喉だけで、胃腸は冷たさを嫌がっています。冷たいものが一気に胃に入ると胃の粘膜の血管が縮んでしまい、水分もうまく吸収できなくなります。そのためいくら飲んでもお腹が張るばかりで渇きが取れず、栄養の消化や吸収といった本来の活動ができなくなってしまうのです。
水分補給のポイントは、「こまめに・ゆっくり・少しずつ」です。喉が渇いた! という前に飲みましょう。また、一口一口ゆっくり飲むことで水分は口の中で温まり、胃腸を冷やすことなく、体に行き届き、のどの渇きは徐々におさまっていきます。
ビールを初めとするアルコール飲料は利尿作用があり、脱水の解消にはならないので気をつけましょう。冷房をつける機会も多くなりますが、設定温度に注意し、体の中心を冷やさないように気をつけましょう。
食べ物を食べるときのポイントは、体を温める作用がある生姜やネギなどの薬味などを組み合わせることです。例えば冷奴は豆腐の上におろしショウガをのせる、冷たい麺類を食べるときは細かく刻んだネギを一緒に食べる、など食べ合わせにも工夫してみましょう。
気温が高くなると、人の体の中で分解されるエネルギーや蛋白質の量が増加しますので、一日三食をしっかり食べ、水分も補給しながら元気に夏を楽しみましょう。
栄養管理室 管理栄養士 菊池 冬