デイケア活動日誌

2021年01月『落ち着いて119番』

 こころの保健室というプログラムでは、ドクターもデイケアに参加し、患者さんに役立つ知識を一緒に勉強する。2021年最初のテーマは救急通報。119番にこじつけたわけではないが、偶然にも1月19日に開催された。

 まず救急車にこれまでお世話になったことがあるメンバーさんを尋ねたところ、たくさんの手が挙がった。自分が運ばれたという方もいれば、家族や友人を運んでもらったという方もいたが、実際に通報する場面になると慌ててうまく伝えられなかったという人も多かった。

 そこで今回はまず「119番で何を伝えるか」をみんなで挙げていった。その後は「通報してから救急車が到着するまでに何をしておくべきか」も考えてもらった。そして最後には、実際にスタッフの一人がデイケアルームで倒れて意識不明になったという設定で、通報のロールプレイもしてもらった。

 そういえば医学生時代、自分も救急車の同乗実習があったことを思い出す。当時は東京にいたので、六本木のオフィスビルの中を救急隊の人と一緒に走ったりしたものだ。

 コロナで医療の逼迫が指摘されている。もちろん本当に具合が悪い時や怪我をした時は救急車を呼ぼう、そこを躊躇する必要はない。大切なのは、できるだけそうならないように、普段から自分で気を付けられることは気を付けるということ。必要な通院はちゃんとする、必要なお薬はちゃんと飲む、危ないことはしない…自分で守れる健康は自分で守ろうという心掛けが、今医療を守るためにも大切だと思う。

(文:福場将太)

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