コラム

コラム2019年10月「2019年学びの旅 ~依存症学会in札幌~」

 令和元年10月4日(金)から6日(日)にかけて、札幌コンベンションセンターにて行なわれた学会に参加してきた。テーマは依存症。江別すずらん病院が依存症治療の専門プログラムを始めてもうどのくらいになるだろう。当初は不定期開催で一部の関係者しか知らない日陰のプログラムであったが、今は担当スタッフも固定し、他の病院の依存症治療チームとも交流を持ち、何より院内において存在が認知されてきたのは本当に嬉しい。今回の学会にも、理事長を筆頭に医師・看護師に留まらず、精神保健福祉士・作業療法士・心理士そして薬剤師と各部署のスタッフが参加。学会の会場で顔を合わせると普段の職場で会うのとはまた違う仲間意識のようなものが込み上げるから不思議だ。

 三日間の中で一番心に残ったキーワードは『気付き』。心の医療においては患者さんがこれまでの人生では気付かなかった何かに気付くことが大きな回復の一歩になる。依存症治療においては特にそうで、大切な何か、新しい何か、あるいはずっとそこにあった何かに気付けるかどうかが回復の命運を分ける。気付きはスタッフが計算で起こせるものではなく、だからいかに気付きが起こりそうな場や機会を患者さんに提供できるかが課題となる。その代表がミーティングのプログラムなわけだが、今回の学会ではその様々な手法と理論をたくさん知ることができた。そう、患者さんだけでなく僕らスタッフも気付きによってたくさん成長していくのだ。

 もちろん医療のメインステージは現場にある。学会でよい気付きをしておしまいでは意味がなく、それを臨床に活かしてこその学会だ。今回の気付きをちゃんと心の片隅に留めておきたい。
 学会主催者のみなさん、本当にお疲れ様でした。有意義な時間をありがとうございました。目標を大きく上回る動員数の達成、おめでとうございます!

(文:福場将太)

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