コラム

コラム2013年02月『2月の作詞』

モカ・ブレンド

例えばそこに一本のギター
仕事の手を休めて 少し鳴らしてみる
その隣には君が座っていて
好きな本を読んだり 好きなことをしてる

たったそれだけのこの部屋に
幸せを感じるヤツがいてもいいだろう?

何度も大嫌いになって 何度も疑いを持って 何度も愛想が尽きたのに
やっぱり、やっぱり君みたいだ


例えばそこにクマのぬいぐるみ
君に頬っぺをつねられ 苦笑いしてる
窓の外には雪が積もっていて
ストーブの上のヤカンは そっぽ向いてすねてる

ねえ もう少しこのままで
君の入れたモカ・ブレンド 飲んでいてもいいだろう?

どんなに隠し事があって どんなに偽りがあって どんなに苦痛を伴っても
やっぱり、やっぱり君みたいだ


例えばそこに一通の手紙
封を切ったら不幸が 多分告げられてしまう
まだそのことは君には言っていない
あと二・三曲弾いたら 話してみようか

Written by 福場将太

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