2012年3月『歌おう！』

　現在デイケアではプログラムの充実に力を注いでおり、平成２３年度にも多くの新しいメニューが導入されました。今回はその１つをご紹介しましょう。音楽プログラムの中に、月１回の「ギターで合唱」が平成２３年１０月より開始されました。このプログラムでは、こともあろうかドクターがフォークギターで伴奏し、メンバーとスタッフみんなで合唱します。普段のカラオケとはまた違い、「生の演奏に合わせて歌う」というのはまた難しい、そして面白いようです。

　選曲はメンバーさんから募集したり、その季節に相応しいものをスタッフが探してきたりします。毎回１曲目は「あの素晴しい愛をもう一度」、この曲でウオーミングアップしてから始まります。新しい曲の場合は、合唱の前にみんなでまず歌詞を朗読します。そのときに「この曲はどういうことを歌っているのか」ということもみんなで考えます。歌詞の解釈、というのはほんとうに人それぞれのようで、同じ曲でも浮かぶ情景は十人十色です。時には「これは不倫の歌だ」「ここに出てきてる愛する人、というのは愛人のことだ」なんて意外な意見も出たりして笑いが起こります。また曲にはそれぞれの想い出があったりして、メンバーさんの思い出話に花が咲くのもこのプログラムのいいところです。その人の好きな曲を知る、ということはその人を知るということに繋がっているのかもしれません。そしてこのプログラムを通して今まで知らなかった曲に出会う、ということは知らなかった人に出会うように素敵なことなのだと感じます。私自身この合唱で今まであまりじっくり聴くことのなかったたくさんの曲に出会いました。

　さて、今年度歌った曲は以下のとおり。来年度もまた懐かしい曲や新しい曲に出会っていきましょう。歌うって、本当にいいものですね。小声でも大きな声でも、歌は心が奏でる音なんだと思います。さて、みなさんは何曲知ってますか？

（文：福場　将太　写真：梶　梨江）

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